英雄の生涯 [コンサート]
ん~、ベタなタイトルではある。
昨日の定期演奏会は、モーツァルトの最初と最後のシンフォニー。
そして、リヒャルト・ストラウスの「英雄の生涯」。
おそらく、二人の作曲家の「生涯」が、テーマ?
昨日は、色々ぐだらぐだら言っていたけれども、ホールへ。
なんだか、雨もよいで、演奏会日和ではありませんでしたな。
指揮者が地味(失敬)な割に、客入りは良い感じではなかったか。
モーツァルトのシンフォニー第一番。当然というか、編成は小さめ。
演奏は、まぁ、オケの実力からすれば水準か?
2曲目「ジュピター」。何となく、初楽章からしばらく、アンサンブルが「?」な感じがしたのは、多分、私の心身のコンディションのせいなのでしょうね。案の定、後半は、爆睡モード。今月は、こういうパターンが多い。
しかし、メインの「英雄の生涯」は、とても素晴らしかった。
曲そのものは、スコア上からも、予習で音源聴いていても、ひじょ~に、ごちゃごちゃとした曲という印象があり、きちんと聴ける演奏というのは、実は難しいのではないかと思っているのだが、昨日は、飽くことなく、むしろ、陶然として聴き入ってしまいました。
まぁ、「しまいました」は、余計なのだが。
「英雄の生涯」というと、先日物故した、オケのホルニストOB伊藤泰世さんの告別式にBGMとして使われていた曲である。
確かに、ホルンが大活躍、というか、ホルンがだめなら聴いていられない曲で、ホルニストを送る曲としてはふさわしいのかもしれない。
伊藤さんは、連れあいと結婚してすぐに、家に招いて頂き、音楽関係者でもないのに色々とかわいがってくれた方であり、実際にお宅にお邪魔した回数は少ないものの、大変思い出深い方である。
現役時代、舞台上での趣も一種独特なものがあり、また、日本ホルン協会の会長をお務めになったほどの方ではあったが、お宅を訪問したときは終始温厚で、様々な手料理を振る舞っていただいた。
なぜか、私に「士郎」というニックネームをつけていただき(「美味しんぼ」の山岡士郎に似ているかららしい。実際は違うが。)、私が、晩飯を作っているというのを聞きつけ「今度料理対決しましょう!」といわれていた。対決は、かなわなかったが。
昨日、舞台上のホルンセクションを見ていて、伊藤先生のことを思い出し、涙が止まらなかった。
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