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ブロッホという新しい経験 [コンサート]

 ブロッホは、マエストロ・ベルティーニで、「シェロモ」を聴きましたが、本日の演奏会、新しい経験だと思いました。

 ブロッホ「ヴィオラと管弦楽のための組曲」。

 マエストロ・インバルと再び出会えるということのうれしさ、日本初演の当該曲を聴けることのうれしさ、いずれも、満たされる良い時間を過ごすことができました。

 マエストロ・インバル、七年ぶり。

 素晴らしい。

 その神経質とも思える解釈、むしろ好ましいと思えます。プレイヤー大変だったと思いますが。

 

 ソリストの鈴木氏、もうちょっと前面に出ても良かったのかもしれませんが、「組曲」ですから、こういう解釈でも良かったのかもしれませんね。

 弦の配置がいつもと違うのは、マエストロの意向なのでしょう。

 曲として、ヴィオラの持っている、美質・可能性を追求したような曲だと思いますが、ソロパートを弾き切った鈴木氏、ブラボーです。本当に素晴らしかった。

 休憩は、如例。

 後半、ショスタコーヴィチ。

 シンフォニー11番。これもまた、素晴らしい。

 個人的には、数年前のマエストロ・デプリーストの演奏が強く印象に残っているが、本日の演奏も、良い良い。

 曲に内在されている、ダイナミズムもあるのだろうけれど、それを十二分に表現した、マエストロ・オケに、ブラボーです。

 とはいえ、マエストロ・デプリーストの演奏がスタンダードになっているので、ちょいとオケには厳しい評価かもしれない。

 いずれにせよ、コーダ直後の「飛び出しブラボー」は、勘弁してくれよ。

 前回の、マエストロ・デプリーストの演奏の際には、しばらく(主観的には、数分、おそらく実態としては数十秒)、沈黙がホールを支配した。

 あの凍り付いたような時間は、忘れられない。

 もちろん、今日の演奏会も素晴らしかったけれど、前回のショスタコ11番、おそらく忘れることはないだろうなぁ・・・。

 次回は、ベートーヴェンのピアノコンチェルトと、リヒャルトの「家庭」。楽しみです。


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コメント 2

akko

飛び出しブラボー、ありましたね。何すんだよ~と思ってしまいます。
11番は曲自体の持っているエネルギーがすごくて、否が応でも盛り上がる曲ではありますが、客席で聴いているとぶわっと風がくるような音のかたまりを体感できて非常に面白かったです。ヴィオラの鈴木さん、ほんとうにすばらしかったですよね。こんなソリストがオケにいるって幸せなことだと思いました。
by akko (2006-11-20 09:54) 

酔仙亭響人

 akkoさん、コメントありがとうございます。
 前回の、マエストロ・デプリーストの時は、ほんとに終演後の静寂がず~っと続いて、今思い出しても、鳥肌たちます。
 なので、昨日の、飛び出しブラボーははっきり言って「死刑!」(©がきデカ。古っ!)でございますね。
 A・B両定期も楽しみです。
by 酔仙亭響人 (2006-11-20 14:29) 

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